医療法人設立の基本

医療法人数は増加傾向にあります

 現在、医療法人は全国で約55,000法人あり、そのうち83.2%が一人医師医療法人です。また、東京、神奈川、千葉、埼玉の1都4県が全体の約4分の1を占めています。(平成31年3月31日時点厚生労働省の調査より)

 医科診療所の42.8%、歯科診療所の22.0%は医療法人が経営しています
 病院は個人経営が2.0%でほとんどが公的機関や医療法人などの法人が経営しています。(令和2年3月31時点 厚生労働省の調査より)

医療法人数の推移
医療法人数の推移

 かつて医療法人は常勤の医師または歯科医師が3人以上いないと設立出来ませんでしたが、昭和60年から1人または2人でも医療法人を設立することができるようになりました。それ以降、節税だけでなく相続・事業承継対策としてのメリットが受けやすい医療法人設立が医師本人と親族だけでできるようになったため、年々、医療法人数は増えています。医療法人増加数はほぼ一人医師医療法人の増加数に比例していると言えます。

一人医師医療法人とは

 いわゆる「一人医師医療法人」とは常勤の医師または歯科医師が1人または2人の医療法人の便宜上の名称です。かつては認められなかったため特にそう呼ばれているだけで、設立申請やその後の手続きに関しても一般の医療法人との区別はありません。


医療法人の非営利性と収益事業の禁止

 医療法人の非営利性とは、医療法人が利益を出してはいけないという意味ではありません。
 医療法人は利益の配当が禁止されていますが、これが非営利性です。

 また、不動産賃貸、医療機器の販売、給食サービスといった収益事業もできません。収益事業を行う場合はいわゆるMS法人(メディカルサービス法人)を別途設立するか、院長の個人事業として医療法人とは別に事業を行わなければなりません。

医療法人の種類

■医療法人社団

 拠出によって設立される法人で、現在設立できる医療法人は資金や財産を提供しても医療法人に対する持ち分はありません。また、法人の解散時に残った剰余金がある場合には、都道府県知事に認可を得て、国、地方自治体又は他の医療法人に帰属することになります。

 見方を変えると、医療法人の解散にあたって、退職慰労金等を支払った後に剰余金がなければ第三者に財産が渡ることはありません

 拠出の方法は2種類あります。
 1.医療法人から拠出者への返還義務がある基金制度
 2.医療法人から拠出者への返還義務がない拠出制度

■医療法人財団

 寄附による財産に基づいて設立される法人で、社団同様に財産の寄附者に対して持分を認められません。


 医療法人設立を検討される場合は、一般的には法人形態としては医療法人の約99%を占める医療法人社団で検討されれば十分です。

詳しくは、「なぜ医療法人はほとんどが社団なのか?」をお読み下さい。

 当サイトでは医療法人社団に絞った解説をしています。

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