医療法人設立時の運転資金の計算方法

2ヶ月分の運転資金が必要 運転資金の計算方法とは

 医療法人を設立認可申請する際に、法人設立後の運転資金として2ヶ月分の現金を確保する必要があります。

 保険診療収入のうち社会保険診療報酬支払基金や国民健康保険団体連合会からの振り込みが2ヶ月後となるため、はじめに運転資金を確保して医療法人が設立直後に資金が不足しないようにするためです。

 具体的にどのように計算するのか一緒に計算してみましょう。

2ヶ月間の現金収入を計算します。

窓口収入と自由診療の合計額の設立後2ヶ月間の見込み額を直前決算の実績から計算します。

運転資金 窓口収入・自由診療収入
所得の内訳書
青色申告決算書付表 医師及び歯科医師用
青色申告決算書(一般用)付表《医師及び歯科医師用》
STEP
1

医薬品購入費や経費のうち現金支出を計算します。

 直前決算期の青色申告決算書から医薬品購入費などの売上原価、経費を合計して、そこから支払利息と減価償却費を差し引きます。

STEP
2

医療法人設立後に新たに増える現金支出を計算します。

❏ 基金拠出する建物内装設備や医療機器の購入時に借り入れた借入金の、医療法人設立後2ヶ月間の支払利息と元金の返済額
 金銭消費貸借契約書と金融機関発行の返済予定表で返済金額を確認します。

❏ 理事長、理事、監事の役員報酬の2ヶ月分
 給与として新たに支出することとなりますので、必要な運転資金として計算します。

❏ 理事長所有の不動産を賃借する場合には、支払家賃の2ヶ月分
 この場合には理事長と医療法人の間で新たに建物賃貸借契約を結びます。個人経営時代にはなかった現金支出になりますので、医療法人が必要な運転資金として計算します。

STEP
3

医療法人設立後2ヶ月間で見込まれる現金支出から現金収入を差し引くと必要な運転資金がわかります

 医薬品、経費の見込み現金支出(STEP2)
+医療法人設立後の新たな現金支出(STEP3)
-医療法人設立後の現金収入(STEP1)

STEP
4

運転資金を医業未収金か現預金で基金拠出する

 医業未収金で基金拠出する場合は、基金と連合会から届いた直近2ヶ月分の振込通知書を用意します。埼玉県など県によっては振込通知書ではなくレセプト控えを提出します。
 振込金額は必要な運転資金の金額を上回っていればば問題ないので、1ヶ月分の振込通知書で間に合うのであれば必ずしも2ヶ月分提出しなくてもかまいません。

預金で基金拠出する場合は銀行や信用金庫などの金融機関に残高証明書を発行してもらいます。

STEP
5

預金残高すべてを基金拠出しなくてもよい

 認可申請書には運転資金が確保できることを証明するために、社会保険診療報酬支払基金や国民健康保険団体連合会から届いた「振込通知書」や金融機関発行の「残高証明書」を提出しますが、その額面全額を基金拠出する必要はありません。

 たとえば、運転資金を1,000万円基金拠出するだけなのに、預金残高が2,000万円あるとしても、預金残高の一部を運転資金として基金拠出すればよいということになります。

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