基金返還の条件

利益が積み上がっていること

繰越利益積立金を上限に基金返還

基金返還の条件

 繰越利益積立金があることが必要です。

 純資産の部の合計が、基金+代替基金+評価・換算差額等の合計を上回っていることが条件で、簡単に言うと繰越利益積立金がプラスであることです。

基金拠出契約で合意した「基金返還しない期間」を超えていること

 基金拠出することについて、医療法人と基金拠出者である理事長などは基金拠出契約書を結んでいます。

 この基金拠出契約書で、基金を返還しない期間を定めます。

第7条 甲は、令和○年○月○日までは拠出された基金を返還しない。

基金拠出契約書(厚生労働省作成のモデル)

 基金返還するには、基金拠出契約で合意した基金を返還しない期間を超えていることが必要です。

医療法人設立時に合意した「基金を返還しない期間」を変更できますか?
変更できます。
変更契約や覚書を締結して記録に残し、基金を返還しない期間を変更すること合意について明確にしましょう。

契約自由の原則(民法521条)がありますので、認可申請等は必要はありません。

定時社員総会で基金返還の承認があること

 事業年度開始から2ヶ月以内に開催される定時社員総会では前年度決算の承認が行われるので、この承認によって本年度に繰り越される繰越利益積立金の金額も確定します。

 つぎに基金返還ができるかどうかの判断をおこなって、基金返還の実施と1年間で基金返還する金額について、定時社員総会の承認を受けます。

利息をつけないこと

 医療法人は利益の配当が禁止されており、その考えにしたがって、定款でも基金返還に利息を付けないことが定められています。

基金返還の金額は繰越利益積立金を上限とすること

 基金返還は繰越利益積立金を上限とされます。

 医療法人に現預金が多額にあり資金に余裕があったとしても、これまでの決算で利益の積立がなかった場合には、基金返還はすることができません。

基金を一部だけ返還できますか?
できます。
基金返還は全額を一括で行う必要はありません。
医療法人の資金繰りにあわせて計画的に行いましょう。

基金返還できる期間

基金返還の承認があった定時社員総会の当日から1年間

基金返還できる期間

基金返還の承認があった定時社員総会の当日から次の定時社員総会の前日まで

 定時社員総会で基金返還の承認があったら、医療法人から基金拠出した理事長などに現金振り込みなどで基金が返還されます。

 一度、定時社員総会の承認があったらいつまでも基金返還できるというわけではなく、基金返還できる期間が決まっています。

 もし、基金返還できなかったとしても、あらためて定時社員総会で承認を受ければ、基金返還できます。

基金返還時の仕訳

 基金返還したときの会計処理は、返還した額を代替基金に計上します。

基金拠出者への基金返還額の支払い
(借方)基金      (貸方)現金/預金
 
代替基金を計上
(貸方)繰越利益積立金 (貸方)代替基金

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